トマトには抗酸化力の高いリコピンが含まれています。
ビタミンC、β‐カロテン、塩分を排出するカリウム、便秘解消やコレステロールを抑える水溶性食物繊維が含まれ栄養価が高い野菜です。
トマトは世界で8000種もあり、日本でも昭和から品種改良が行われ、新しい品種が出回っています。
「桃太郎」は大玉ピンク系トマトの代表品種です。
「フルーツトマト」は糖度が高く、糖度10を超えるものがあります。
「サンマルツァーノ」など赤系品種は海外で多く生産され、加熱料理に使われます。
赤系品種はピンク系に比べ、うまみ成分のグルタミン酸が多く含まれていて、「トマトの時期には下手な料理はない」と言われるほど、味が濃く、料理のベースにトマトペーストは欠かせません。
データ
英名
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Tomato
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和名・別名
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糖柿(とうし)、赤茄子、蕃茄、小金瓜、珊瑚樹茄子
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エネルギー(100g中)
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19kcal
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糖質(100g中)
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3.7g
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食品成分表(100gあたり)
たんぱく質
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0.7g
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脂質
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0.1g
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炭水化物
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4.7g
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カルシウム
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7r
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鉄
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0.2r
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ビタミンA(β‐カロテン当量)
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540μg
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ビタミンB1
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0.05r
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ビタミンB2
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0.02r
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ビタミンC
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15r
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保存方法
未熟なトマトは常温で追熟させます。
完熟トマトはポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。
色の違いで栄養も違う
カロテノイドの一種リコピンが多いと赤色。
リコピンにβ‐カロテンがプラスされると黄色。
リコピンにアントシアニンが含まれると黒色になります。
緑色のトマトはリコピンは含まれません。
トマチン、トマチジンが含まれます。
トマチジンは筋細胞を発達させ、持久力アップする効果があります。
ただし、トマチン、トマチジンには毒性があります。食べ過ぎないように注意。
トマチンの毒は育成途中で害虫にた食べられないよう含まれていますが、微量ですので人間が中毒を起こすことはほとんどありません。
トマトだしの作り方
トマトには旨み成分のグルタミン酸が含まれます。
昆布と同じ旨み成分です。
ミキサーにかけたトマトをろ過すると、透明な液体が出てきます。
その透明な液がトマトだしです。
トマトはいつ食べる
朝食がベスト。リコピンの血中濃度は朝食べたほうが長時間高い状態で維持できます。
リコピンの吸収率を高めるには
リコピンは細胞壁の内部にあります。
この細胞壁を壊すことで吸収率を高めることができます。
加熱して細胞壁を軟らかくする方法や、すりつぶして食べることで、生でそのまま食べるより吸収率は3倍以上になります。
市販のトマトジュースは加熱してありますので効果が大きい。
リコピンは脂溶性なのでオリーブ油を使うとさらに効果的。
トマトのソテーが定番です。
リコピンの働き
赤い色素成分のリコピンは、有害な活性酸素を抑える抗酸化力があります。
動脈硬化、高血圧、糖尿病など生活習慣病やがん予防に効果があります。
シミ、そばかす、くすみ、しわの改善に美肌効果があります。
リコピンは熱に強く加熱しても栄養に問題はありません。
体内で生成できないので積極的に摂取しましょう。
リコピンを効率よく吸収するには、オリーブオイルを。
免疫力アップには、β‐カロテンの多いモロヘイヤ。
アンチエイジングには、ナスに含まれるナスニンと。
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