かぼちゃには抗酸化力の高いビタミンC、ビタミンE、β‐カロチン、α‐カロチンが豊富に含まれています。
β‐カロチンやα‐カロチンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を正常に保ち免疫力を上げる働きがあります。
かぼちゃには「西洋かぼちゃ」「日本かぼちゃ」「ぺポかぼちゃ」の3種類があります。
市場に多くあるのは、「西洋かぼちゃ」の栗カボチャと言われる系統が人気があります。
甘みが強く、ホクホクし、炒め物から天ぷら、スープ、スイーツまで広く使われています。
日本かぼちゃは味が淡白で、ねっとりした果肉でだしが染み込みやすい煮物に向いています。
カットされたかぼちゃを買うときは、果肉の色が濃いもで、中のワタがみずみずしく、種の厚みがふっくらしたものを選びましょう。
丸ごと買うなら、皮のツヤがあり、左右対称で丸くなっているものを選びましょう。
ヘタの切り口が乾燥したもので、軸の周りがへこんだものがよいでしょう。
かぼちゃは収穫後、追熟させることで甘みが増すので、鮮度がいいことが美味しいということではありません。
データ
英名
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Pumpkin
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和名・別名
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南瓜
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エネルギー(100g中)
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91kcal
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糖質(100g中)
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17.1g
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食品成分表(100gあたり)
たんぱく質
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1.9g
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脂質
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0.3g
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炭水化物
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20.6g
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カルシウム
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15r
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鉄
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0.5r
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ビタミンA(β‐カロテン当量)
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4000μg
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ビタミンB1
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0.07r
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ビタミンB2
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0.09r
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ビタミンC
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43r
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保存方法
カットしたものは中のワタが傷みやすいので、種とワタを取り除いてラップに包んで冷蔵庫の野菜室へ。
冷凍保存・種とワタを取り除き、使うサイズにスライスし、冷凍します。
使うときは解凍せず、凍っている状態で調理します。煮崩れしません。
種は動脈硬化の予防に
かぼちゃの種には、リノール酸やオレイン酸、ビタミンB2、ビタミンEが含まれ、動脈硬化や高血圧の予防、アンチエイジングの効果があるとされています。
ポリフェノール、リグナンも含み、女性ホルモンのように働き、骨粗しょう症予防に効果があります。
漢方では「南瓜仁」と呼ばれる生薬で、虫下しに使われました。
種の食べ方
種をよく洗い、ぬめりを取り、1日天日干し。
フライパンでよく煎り、焼き色が付いたら、よく冷まします。
先端をはさみでカットし、中の緑色部分を取ります。
1日10粒〜15粒摂取します。
白皮栗と黒皮
白皮栗は西洋系で、果肉はホクホク感が強く、スープやサラダに。
黒川は東洋系で、果肉はしっとりし、甘さ控えめ、煮物に向いています。
ペポカボチャは排尿障害に
過活動膀胱、頻尿、失禁、下腹部の痛みなどに有効とされます。
ドイツでは薬局で処方されています。
初期の前立せん肥大にも。
ペポカボチャはハロウィンで使われるかぼちゃの品種です。
西洋かぼちゃはダイエットに向いていない
西洋かぼちゃの炭水化物は日本かぼちゃの2倍あり、カロリーが高いためダイエットには向いていません。
脂溶性のβ‐カロテンが多く含まれ、油と調理すると栄養の吸収は高まりますが、さらにカロリーがアップします。
他の料理に油が使われているときは、蒸したかぼちゃでも効果があります。
皮とワタにも栄養が豊富
皮やワタには、実よりも多くのβ‐カロテンが含まれています。
ワタは一番甘く、食物繊維も豊富で便秘解消効果のほか、ビタミンKが含まれ、骨や血管の維持に役立ちます。
皮は細切りにしてきんぴらにしたり、ワタはミキサーにかけてポタージュにしたり、細く刻んでホットケーキやスクランブルエッグに混ぜてお試しください。
β‐カロテンは抗酸化作用
β‐カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を整えたり、目を保護したり、細胞の増殖をサポートします。
ビタミンAに変換されないβ‐カロテンはアンチエイジングに役立ちます。
β‐カロテンは脂溶性ですので、マヨネーズなどを使ったサラダはお勧めです。
ビタミンEは若返りビタミン
ビタミンEは細胞膜に存在します。血液、脂肪、筋肉、心臓、肝臓など多くの組織で蓄えられています。
脂質、たんぱく質、DNAの酸化を防ぎ動脈硬化、心臓病、認知症予防に効果があるとされています。
血流を良くし、生殖系のホルモン分泌などに作用しますので、不妊や流産防止効果が期待できます。
かぼちゃとの食べ合わせ
風邪予防…かぼちゃのβ‐カロテンとビタミンCと豚肉などのたんぱく質。
吸収力アップ…かぼちゃのビタミンA・Eとチーズなどの乳製品
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